四海の外に遊ぶ

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竜は問う

お勧めされたのでシン・ゴジラを観てきました。
噂に違わずすごい映画だった。
趣味に寄った少しばかりの感想ですが追記に。ネタバレ要注意です。


内容は不気味で悲惨で不穏ながら面白かったです。
初代以降は子供向けキャラクターになってしまっていた感のあるゴジラという怪獣を、現代の日本や問題を浮き彫りに描く道具としてとてもうまく使っていると感じました。
怪獣に対抗するウルトラマンや巨大ロボットがいない現実の世界でこういう災害が起こったらまず政府はどう動くのか、どうやって戦うのかといったシミュレーションも、見ていて半ば冗談のような皮肉っぽい場面もあり面白かった。

creeper.jpg
第二形態ごっこ

でもなんといっても目玉はゴジラですね・・・。
初登場時の姿には度肝を抜かれました。まさかのメインビジュアル大嘘作戦かと早合点してそこからずっと目が釘付けに・・・。
気持ち悪いし行動も意図も読めなくて怖すぎる。でもなぜかしばらく見ているとかわいげがなくもないような気がしてくる・・・(?)
成長して見覚えのある姿になってからは驚きは治まったものの、それでもよく見れば依然として不気味な目をしている。
人間以外の生き物に、人間のそれに似た目や歯といったパーツ要素があるとなぜこうも嫌悪感が跳ね上がるのか。
人間は人間に似たもの、もしくは人間そのものを恐れているということなのだろうか?
衝撃のラストも考えるほどに謎です。鑑賞後の人たちと色々意見交換してみたいと思います。

個人的趣味の方向からちょっと考えたことでも。
今作において、行動不能にする液体をゴジラに経口投与する作戦を「ヤシオリ作戦(ヤマタノオロチに飲ませて眠らせた酒の名前)」、それを実行する部隊を「アメノハバキリ(スサノオがその際退治に使った剣の名前)」と名付けるあたり、ゴジラを竜蛇として扱っているとみていいのでしょう。
私事ながら一昨年デザイン学会で行った古今東西の竜についての考察のような発表において、現代の竜の一例としてゴジラを入れてみたりしていたのですが、その解釈もあながち間違ってはいなかったのかなと思いました。
で、ゴジラがヤマタノオロチの見立てだとすると尻尾に草薙の剣となるものがあるということになる・・・?それがあの謎のラストなのか・・・?
真相が知りたいものですが、制作側は答えを教える気は無いだろうなという感じもしますね。

常々不思議に思っていることなのですが、なぜ人間はいつもラスボス的大役に、蛇や竜といった爬虫類を据えるのでしょうね?
人間の原始宗教では必ずと言っていいほど蛇=竜が神的存在になっているのはなぜなのか?
姿が奇妙だから、強い毒があるから、脱皮するからと説明はできるけれども本当にそれだけなのか?
恐竜に怯えて生きていたちっぽけな哺乳類だった頃の記憶説や、異星人の似姿説や、笑ってしまうようなレプティリアン陰謀説など、いろんな説を視野に入れてあれこれ考えるのが楽しいです。

昔は害獣の竜を退治してめでたしめでたしで終わらせていたのを、今日では逆に竜に人間が進む道の是非を問うような役割を与える話が多くなってきているのを感じると、人間も変わってきているのかなという気がしますね。

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